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2017-10-11 21:29
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IMF「世界経済見通し」World Economic Outlook 見通し編を読む!
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日本時間の昨夜、IMF世銀総会を前に国際通貨基金(IMF)から「世界経済見通し」World Economic Outlook 見通し編が公表されています。世界経済の成長率が2017年+3.6%、2018年+3.7%と、7月時点での見通しからいずれも+0.1%ポイント上方修正されている一方で、我が国の成長率も2017年+1.5%、2018年+0.7%と、やや上昇修正されています。まず、同じIMFのサイトから要約を引用すると以下の通りです。

Introduction
The global upswing in economic activity is strengthening, with global growth projected to rise to 3.6 percent in 2017 and 3.7 percent in 2018. Broad-based upward revisions in the euro area, Japan, emerging Asia, emerging Europe, and Russia more than offset downward revisions for the United States and the United Kingdom. But the recovery is not complete: while the baseline outlook is strengthening, growth remains weak in many countries, and inflation is below target in most advanced economies. Commodity exporters, especially of fuel, are particularly hard hit as their adjustment to a sharp stepdown in foreign earnings continues. And while short-term risks are broadly balanced, medium-term risks are still tilted to the downside. For policymakers, the welcome cyclical pickup in global activity provides an ideal window of opportunity to tackle key challenges-namely to boost potential output while ensuring its benefits are broadly shared, and to build resilience against downside risks.

適確に取りまとめられていると思うんですが、やや長くなってしまいました。次に、IMFのブログサイトから成長率見通しの総括表を引用すると以下の通りです。なお、このテーブルだ毛ではやや愛想なしですので、クリックすると別タブでリポートの pp.14-15 の総括見通し表の2ページだけを抜き出したpdfファイルが開きます。

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ということで、リポートでも指摘されている通り、2016年半ばころから世界経済の循環的な上昇局面が力強さを増しており、ハッキリいって、誠に素直に世界景気の強さを評価し直して多くの国や世界経済の成長率が上方修正された、ということなんだろうと私は理解しています。成長率は上振れし、他方で、石油価格の下振れに伴ってインフレ率は下方修正されています。これだけをもってすれば、私のような単純な思考回路を持つエコノミストには、かなり良好な世界経済の先行き見通しだと思うんですが、IMFは世界経済の回復の不完全さを指摘しています。すなわち、IMFのブログサイトを見る限り、世界経済の回復は不完全 (incomplete) であると指摘し、3点、国内的不完全 (incomplete within countries)、国際的不完全 (incomplete across countries)、時間的不完全 (incomplete over time) を上げています。国内的不完全は、すでに分析編で指摘されている賃金の伸びの低さ (wage growth have remained low) であり、国際的不完全は、世界経済の回復から取り残されている地域が残されていると主張しており、新興市場及び低所得の1次産品輸出国、特にエネルギー輸出国では依然苦しい状況が続いている (emerging market and low-income commodity exporters, especially energy exporters, continue to face challenges) と結論しています。最後の時間的不完全は、多くの国々でより長期的な1人当たり所得の伸びが過去のトレンド成長率を下回っていることから、国や地域により原因は異なるものの、先進国では生産性の伸びの鈍化と労働力の高齢化が大きな要因となっており、構造改革政策の必要性を指摘しています。

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最後に、目を国内に転じれば、本日、内閣府から8月の機械受注が公表されています。船舶と電力を除く民需で定義されるコア機械受注は季節調整済みの系列で前月比+3.4%増の8824億円と、2か月連続で増加しています。統計作成官庁である内閣府では基調判断を「足踏み」から「持ち直しの動き」に上方修正しています。いつものグラフは上の通りです。上のパネルは船舶と電力を除く民需で定義されるコア機械受注とその6か月後方移動平均を、下は需要者別の機械受注を、それぞれプロットしています。色分けは凡例の通りであり、影をつけた部分は景気後退期を示しています。



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