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発行日時
2017-5-15 22:29
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3年振りに+2%超を記録した企業物価(PPI)上昇率は日銀の物価目標と整合的か?
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本日、日銀から4月の企業物価 (PPI)が公表されています。ヘッドラインとなる国内物価の前年同月比上昇率は+2.1%を記録しています。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

4月の企業物価指数、前年比2.1%上昇 3年3カ月ぶりの上昇率
日銀が15日に発表した4月の国内企業物価指数(2015年平均=100)は98.4で、前年同月比で2.1%上昇した。前年比での上昇は4カ月連続で、上昇率は前月(1.4%)から拡大した。上昇率は消費増税の影響を除くと2014年1月(2.5%)以来3年3カ月ぶりの大きさだ。市況上昇を背景に鉄鋼価格に値上がりが目立ったほか、原油先物相場の上昇を受けガソリンや軽油も値上がりした。ただ最近はガソリン価格などが伸び悩んでおり、前月比では0.2%の上昇にとどまった。
円ベースの輸出物価は前年比で3.0%上昇したが、前月比では1.9%下げた。輸入物価も前年比で10.9%上昇する一方、前月比では2.2%下げた。原油価格の下落や前月比での円高・ドル安進行が響いた。
企業物価指数は企業同士で売買するモノの価格動向を示す。公表している746品目のうち前年比で上昇したのは315品目、下落は331品目だった。上昇と下落の品目差は16品目で、2月の確報値(106品目)から大幅に縮小した。
日銀の調査統計局は「中国の需要動向や地政学リスクの為替相場や国際市況への影響をより慎重にみていく必要がある」との見方を示した。

いつもながら、よく取りまとめられた記事だという気がします。次に、企業物価(PPI)上昇率のグラフは上の通りです。上のパネルから順に、国内物価、輸出物価、輸入物価別の前年同月比上昇率、需要段階別の上昇率を、それぞれプロットしています。色分けは凡例の通りであり、影をつけた部分は景気後退期を示しています。

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少し前から4月の価格改定期を着目していたんですが、予想通り、というか、何というか、割と素直に価格改定が進んだ印象があります。ヤマト運輸の価格改定にも注目ですが、運輸サービスは今日発表の企業物価(PPI)の外数です。今年に入ってPPIの前年同月比上昇率がヘッドラインの国内物価だけでなく、円建てで見た輸出物価・輸入物価ともにプラスに転じ、特に、国内物価上昇率は1月+0.5%、2月+1.1%、3月+1.4%から4月+2.1%とかなり急激な勢いで上昇率が加速して来ており、しかも、4月のPPIの前年同月比上昇率で大きな上昇を示した品目は石油・石炭製品+23.8%と鉄鋼+10.3%と非鉄金属+8.9%などなんですが、エネルギーはもちろんのこと、鉄鋼や非鉄金属などの基礎的な素材製品の値上がりが大きいわけで、これから先、いわゆる川下製品への波及が見込まれます。従って、5-6月くらいまでは少なくとも+2%超の物価上昇率水準が続くんではないかと私は考えています。ただ、一本調子で上昇率が加速するわけでもないでしょうし、少し前までの円高に振れた為替の影響も出ることも考えられ、人手不足の影響を受けやすいサービス物価(SPPI)はともかく、エネルギー価格の影響を受けやすいPPI上昇率については、年央くらいまでには上昇率の加速も止まる可能性が高い、と私は受け止めています。でも、+2%前後の上昇率はキープしそうな勢いです。消費者物価(CPI)に波及し、日銀のインフレ目標と整合的な動きに向かう可能性が十分あることを指摘しておきたいと思います。



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