中国経済・業界の最近のブログ記事

2008年の金融危機の時にも、中国の不動産業界はそれなりにダメージを負ったとされています。ただし、その時は今ほど不動産価格も下落せず、中国が世界を支えるような言われ方をされました。しかし、2011年の欧州危機は、中国の不動産価格に大きく影響を及ぼしたらしく、上海、北京などで不動産価格が大きく下落しています。

中国の不動産はずっと「バブルだ」と言われ続けてきていて、例えば、以前からオルドス市の住宅供給過剰問題などが笑いのネタぐらいにして報じられていました。このオルドス市に限らず、本当に誰も住まないまま長期間放置されれば、笑いのネタでは済まなくなってしまいます。個人がローンで購入していれば、個人の破綻に繋がりますし、不動産開発業者が銀行から借り入れていれば、不動産業者の破綻に繋がります。

オルドス市がこれほど問題になるのは、人口が僅か150万人足らず(中国では100万人を超える都市が200以上ある)の中国で言えばそれほど大きな都市ではないからです。 100万人程度の都市でそれほど金持ちが多いとは思えませんので、住民がローンで買うか、外部の人が何らかの投機している可能性が高いでしょう。

住宅価格が下落すると、銀行が一気に不良債権を抱える可能性があるのは、アメリカ、欧州と同じような構図ですね。

オルドス市の郊外のゴーストタウンの話題


日本のお客様になった中国

日本経済を支えている国は?2005年までは日本の製品を買っていたのはアメリカで、日本の貿易相手国と言えばアメリカでした。それが、今では日本の製品を買ってくれるのは中国になりました。中国は、日本から沢山買ってくれているので、日本企業の良いお客様なわけです。今後は、さらに中国に輸出が増えていくでしょう。

よーく見て下さい。1990年の時点では、アメリカは日本の製品の30%以上を購入してました。中国は日本からの輸入が10位にも入ってませんでした。中国なんて、日本の客では無かったのです。しかし!2000年に4位になったかと思うと、少しずつ順位をあげて、今では日本の最大のお客様ですよ。

中国人が物を買ってくれるので、日本人は国内で工場を稼動出来ているという状況でもあります。アメリカの場合には、輸出が低下したのは自動車などの現地生産がかなりの量に及んだとも考えられます。

日本からの輸出
財団法人日本貿易会のキッズニュースから引用


中国から見ても日本は「良いお客様」

日本が中国を必要としているのと同じように、中国も日本を必要としています。日本が輸入する国は、中国からアメリカの2倍の量も輸入しています。中国から見ると「日本は物を沢山かってくれるお客様」という事になります。日本経済が悪化すると、中国の物が売れなくなるので、中国にとっても困ります。

輸入
財団法人日本貿易会のキッズニュースから引用

じゃあ、中国側からの貿易相手国は?上記の同じ資料に載ってましたので、書いておきます。中国の輸出相手としても、日本は米国に次いで2位です。中国の輸入相手としては、1位となっています。中国にとって日本は無視できない最重要の貿易パートナーであると言えます。

以前、小泉政権だった時には、政冷経熱などと言われていましたが、2国間の貿易がそんな事を言ってられないレベルまで高まってきちゃった訳ですね。今でも日本と中国の政治関係というのはギクシャクしていますけど、世界でも政治的にこれだけ仲悪い2国間が、これだけお互いに貿易を行っているというのは、例がないでしょう?!

中国の輸出総額:1兆2,017億ドル[2009年]
以下の金額は[2009年]
国名/貿易額/(シェア)
・アメリカ 2,982億5,9700万ドル(13.5%)
・日本 2,288億4,900万ドル(10.4%)
・香港 1,749億4,500万ドル(7.9%)
・韓国 1,562億3,200万ドル(7.1%)
・台湾 1,062億2,800万ドル(4.8%)
・ドイツ 1,056億8,400万ドル(4.8%)

中国の輸入総額:1兆56億ドル[2009年]
以下の金額は[2009年]
国名/貿易額/(シェア)
・日本 1,309億3,800万ドル(13.0%)
・韓国 1,052億5,200万ドル(10.2%)
・台湾 857億2,300万ドル(8.5%)
・アメリカ 774億4,300万ドル(7.7%)
・ドイツ 557億6,400万ドル(5.5%)
・オーストラリア 394億3,900万ドル(3.9%)
財団法人日本貿易会のキッズニュースから引用

将来は中国の現地生産か

中国としては、日本製品をずっと輸入していたいとは思っていないでしょう。日本製品の品質をまねして、日本製品に対抗する製品を作っていこうと考えるのは自然な流れです。そうなってくると、日本企業としては辛いですね。しかし、中国は人口が多いので、日本企業としては生き残る為にそうせざる得ない。

米国との貿易赤字を避ける狙いで、米国に自動車工場が沢山移っていったように、中国にも現地生産が増えていく可能性があるでしょう。既に日本の工場は中国に沢山ありますが、今よりも更に沢山になっていくという意味です。
金融資産の大半を高齢者が握る

日本の金融資産の大半は、50代以上の人が保有しているという事は、誰でも知っているとおりです。以下のグラフを見れば、結婚出来ない若者が増える理由も、少子高齢化が加速する理由も一目瞭然です。金融資産を持っているのが高齢者ですけど、年金を支払うのも、自分がかかる医療費以上に負担するのも若者です。

金融資産それでも、家庭環境が良くて親がしっかり退職金を貰ったりしてから亡くなってしまえば、相続税がいくぶん手に入って、ローンを組まずに我が家が手に入るかもしれません。しかし、家庭環境が大して良くなければ、返せるかどうかも分からないような住宅ローンを組むことになるでしょう。


消費者の主体は老人

これは、日本に限った事ではなくて、先進国であれば何処でも見られるような減少です。

退職金、年金を受給する高齢者からすると「今まで日本の為に頑張ってきたのだから、老後の生活を楽しめるのは当然だ」というように思うはずで、それも十分に理解できます。例えば、日本を代表する豪華客船の飛鳥Ⅱですが、この客船のプログラムの大半が高齢者向けに作られています。時間もあって、金もあるという元気な高齢者は、まさに日本の消費主体!

アメリカの住宅価格

不動産の購入は、多くの人にとって人生で最も大きなお買い物(消費)です。次々と移民が押し寄せて、そういった貧しい人がローンで家を買えるシステム(サブプライムローン)が作られて、皆で住宅を買うので住宅価格が上昇しました。金が無い人に金を貸したので問題が出ましたが、人口が3億人を突破しているアメリカは、今後も人口は伸びていくと予想されています。

中国の消費者の主体は若者

中国の場合には、消費の主体が20代から40代が中心です。退職金も少なく、年金も僅かなので、一般的に退職した人はあまり金を持っていません。

消費主体が高齢者で困る理由

例えば、アメリカでは既に危機的状況にある新聞ですけど、日本では「まだ新聞社は当分は大丈夫」(NHKクローズアップ現代の立花隆)と言われています。これは、老人が新聞大好きで、高額な新聞代をもろともせずに、無料のインターネットよりも新聞を好んで購読しているからです。日本では、極端な少子高齢化なので、これからますます老人の消費嗜好が日本を代表する消費嗜好となります。政治家も、企業も老人の方を向いて商売します。

若者に車が売れなきゃ、高速道路無料化、自動車減税で政治的解決。家電が売れなければエコポイントで政治的解決。こんな共産主義国家みたいな事をしていたら、それは国家が財政破綻しますよ。人々の消費嗜好を国が支えるというか捻じ曲げるのを継続し続ける事は不可能です。

新聞社としては、儲からない若者を相手にインターネットで商売するよりは、儲かる高齢者相手に新聞紙を発行し続けた方が良いという事になります。政治家は、金の無い若者など相手にせず、老人の言うことを聞いて今までどおりにやっていれば、十分に票が取れるという事になります。しかも、政治に関心があるのは、完全に操作された情報の新聞を懸命に購読する高齢者です。

海外目指す大企業・手詰まり中小企業

高齢者ばかり相手にしていると、時代が変化した時に簡単にヤバクなってしまいます。それこそ、高齢者相手にした証券営業なんて、若者がインターネットトレードしているのだから先細りのように。大企業の場合には、それでも海外戦略に重点を移していけば、若者嗜好に合わせた形も作り出せるでしょうが、日本の99%を占める中小企業はどうするのでしょうか。

旅行に行ったら高齢者だらけ!

夏休みに仕事を休んで旅行に行ったのですけど、そしたら気がついたのは、周囲は高齢者ばかりだったということ!今の若者は旅行なんて行かないんだなーと、時間も金も余裕ないのかもしれないけど、高齢者に囲まれた旅行は、正直言ってそれほど面白くないものです。やはり、同年代が多い方が楽しいですよね。


グローバルビジネスの情報戦略ブログという分かりづらいタイトルにしていましたが、このブログは中国株でいこう!に戻すことにしました。理由としては、中国であったり、中国株の銘柄に関する記事を増やせそうだと思った事、このブログで使っているCMSソフトのMovableTypeが時代遅れになっており、ブログとして書き続ける事が苦痛であるという事です。

中国株以外の点については、新しくブログを作成して、そちらで行っていこうと思います。新しく作成するブログは、数日以内にこちらの方でアナウンスさせて頂きますので、そちらの方も宜しくお願いいたします。ブログを分ける理由としては、中国株ネットに紐付けされたブログなので、このブログも続けていきたいと思っているからです。

中国株が流行らなくなった

中国株は、株価がピークだった2007年頃と比較すると、全く流行らなくなってしまいました。私も中国株に関して、個人としてもビジネスとしてもやってた時がありますが、株価の上下は別としてリーマンショック以後に日本の個人投資家は大きく投資から離れてしまいましたね。2011年で288社ある証券会社のうちで、過半数の証券会社は3年連続の赤字計上しているようです。つまり、来年頃には体力なくなった中小の証券会社から潰れていくという事でしょう。

日本にそんな300社も証券会社必要ないですね。取引する顧客がそんなに多い訳ではないですし、ネット取引を多くの人がやるようになってきているので、ネット取引の会社が数社あれば個人レベルとしては十分でしょう。あとは、富裕層の部分はプライベートを強化出来る大手が担っていけば良いと思います。対面営業で高い手数料でぼったくりで営業マンを養うというのは時代遅れですね。それこそ、90年代には既に時代遅れになっていたのです。
ユナイテッドワールド証券に口座を持っているので、中国人民元預金ファンドというものがあるので見てみました。合資会社RMBプロジェクトが営業者になって、中国人民元預金ファンド投資事業匿名組合が投資者になって運用される形態らしく、ユナイテッドワールドオンラインリミテッドが投資代理会社となっているので、この資金を代理で投資を行うという事でしょう。

報酬の金額(事務手数料)については、月末評価日における本匿名組合の純資産額に対して年率0.105%(税抜き0.10%)に相当する金額としています。つまり、50億円集めるのを目標としているようなので、そう総資産額が50億円であったと仮定すれば、年の運用手数料は500万円という事になるでしょう。その他に営業者報酬が年間20万円ほどファンド全体にかかります。この他に実際には様々な事務手数料が発生するとみられており、それがいくらなのかなどについては投資家が「不透明で分かりづらい」可能性があります。

私だったらこんな意味不明な商品は絶対に買わないですけどね。

ログインして基準価格を確認(口座があれば購入していなくても見れる)してみると、2011年8月24日時点において、87981円(10万円から開始)となっています。中国経済は悪くないのですが、USDに対して大幅な円高になったので、USDにかなりの割合(バスケットだけど)連動する中国人民元は、円に対してかなり弱くなって人民元安が発生しています。1年間で10%以上の資産を失うとなると、これは結構な損失ですね。

松井証券が2010年12月に中国株から撤退しました。中国の経済成長が著しい中にあって、中国株が更に日本で流行していくものだと思っていましたが、実際には中国株に対する日本人の投資意欲は非常に低い状態にあります。2008年リーマンショック以前までは、中国株だけでなくて、外国株全般が注目されて外国株への投資が盛んに行われました。外国に向けた投資信託も次々と設定されて、今から考えると飛ぶように投資信託が売れていました。

中国の市場は、リーマンショック後に少しずつ戻してきました。2011年1月現在では、香港ハンセン指数がリーマンショック以前の2007年の水準である25000ポイントまで上昇してきています。しかし、日本人個人投資家は、中国株にほとんど関心を示さなくなってきています。2007年の時には幾つも存在していた中国株のブログも、今では数えるほどもありません。ブームは完全に過ぎ去ったというべきでしょう。

ハンセン指数は戻せど、投資家心理は戻らず。
ハンセン指数中国株が日本で流行しなかった理由としては、大きく分けて2つの理由が考えられると思います。1つ目は、リーマンショックの時に痛手をこうむった日本人の個人投資家の投資意欲が全体的に落ちていて、日本株の投資もしないのに、まして中国株など投資する人は居ないという事です。もう1つは、中国株を通じて中国に間接投資する事は、中国の経済成長とリンクするとは限らないという事が分かった為だと思います。中国の会社が出している会計の内容は、実際にはあって無いようなものなので、個人が投資するならばギャンブルと考えるか、システムトレードなどで機械的な取引に頼ろうとするかです。

中国株に対する日本人の関心は薄れつつある・・・・


中国株の投資トレンド
日本から最も近くて経済発展が著しい中国の株式市場でもこんな状況ですので、インド株式、ロシア株式などに関心を持っている日本人など、数えるほど(数千人ぐらい)しか居ないかもしれないですね。ユナイテッドワールド証券もロシア株、タイ株の個別株取引を取り揃えていましたが、2009年4月に撤退を行っています。実際の取引は数えるほどしかなくて、システム維持の費用の方が大きかったのだと思います。

会社などが中国株の決算情報、もしくはニュース情報などをAPIなどにして公開していくなど、もっと情報をオープンにして、個人投資家に関心を持って貰ってもいいかなと思います。確かに、システム維持費などかなりの費用がかかってきますけど、業界全体が沈み込んでいくよりはマシだと思います。ただ、情報を公開したとしても使われない可能性の方が高いという問題は確かにありますね。
中国がインフレ抑制の為に10月以来2ヶ月ぶりで0.25%利上げを行いました。1年物貸出金利は5.81%、1年物預金金利は2.75%で26日から実施されるそうです。日本はデフレ、中国はインフレで全く逆の状況となっていますが、中国のパワーの本番は80年代生まれが30代になって活躍するこれからだと思います。バブルだ何だと言われる事もありますが、強引に日本経済と比較するのは良くない気がします。そもそも巨大都市の数や人口、もしくは人口構成が違いすぎて、発展余地を比較するのが難しいからです。総合的に判断しても、中国の黄金時代はこれから到来といった感じがします。あと5年ほどで経済規模が日本の2倍になっている可能性は十分にあるでしょう。

北京では、自動車ナンバープレートの規制で増加する自動車に何とか制限をかけようとするニュースもあります。北京は上海以上に経済発展が著しく、ここ10年の中国で見ると最も経済発展した都市と言えます。自動車の数はあっという間に増えて、常に交通渋滞が発生するようになっているという事です。私が北京に初めて訪問した2002年には地下鉄は1、2号線2本(13号線は建設途中)しかありませんでした。まさに発展途上国の状態で、それから10年近く経ちますが、そこから主要地下鉄が4、5、8、10、13号線と増えました。現在も作り続けていて、2015年までに7、9、15号線など追加される予定です。

ここ10年での中国の変化は、発展途上国が10年で先進国にかなり近づいた印象を受けます。しかし、中国の場合には、東部の大都市を中心に人口流入中なので、発展の余地がまだ残っています。高速鉄道も主要大都市を結ぶにはいたっていません。経済成長が一段落するのは、80年代生まれが働き盛りの頃になった頃で、全国の高速鉄道が満たされて中国ほどの人口移動を満たす時だと思います。来年、再来年に終わる経済成長でない事は確かだと思います。もちろん、株式市場と経済成長は別物で考えなくてはいけません。中国の成長を取りたいのであれば、何らかの方法で直接投資の方が確実です。

私も中国には、2005年頃から1年に約2回ほどのペースで訪問してきましたが、来年の年明けに北京を含めて中国に行って様子を見てきたいと思います。北京に滞在している友人・知人などに聞く北京は、私が居た頃よりも更に変わっているようで、そのあたりを含めて取材してきたいと思います。高齢者の成功体験の話と、資産に物を言わせて高齢者にこき使われる日本に居ても若者としてはちっとも面白くないので、高齢者の話を聞かなくても済むような中国との関係を模索していきたいです。
数日前にこのブログで、労働と収益のメモを書きました。ここにおいても「土地の収益」というものが農地の価値を決めるという事を書きました。日本の農業は既に衰退しており、農地から収益を生み出せなくなった(第一次産業の衰退)ので、収益を生み出すのは商業を主体とする企業に変化した所まで考えてみました。政府としては、企業に税金をかけると同時に、各労働者にも税金をかけていますが、この方法では収益は不安定なものです。江戸時代の石高に税金かけたのと同じですね。

<中国の不動産税>

中国では、不動産に対する税金をかけるかどあうかを検討しているというニュースが2010年に入ってから連日のように出ています。まだ導入には至っていませんが、今年に入ってからニュースの数は増えており、数日前にも証券時報が中国高官の話として「5年以内に段階的に導入していく」という事を伝えています。ここ最近で増加する「不動産税」に関する報道の内容から判断すると、早ければ、2011年上半期にも導入されるとされており、遅くとも2012年には導入されるものと考えられます。

<日本の地租改正>

不動産税の導入という事から連想されるのは、日本の地租改正です。1873年に行われた地租改正は、中学校の歴史の授業でも学習する非常に重要な内容で、近代的な税制の基礎と言えると思います。そ江戸時代までは、石高で米の納税が許されていたのに対して、明治の新政府はヨーロッパを模倣した形で「土地に税金をかける」事をはじめました。土地に対して3%の税金を「現金で支払え」という訳です。戦後には、固定資産税という名前になって、土地や建物に対して税金がかかってきます。

この1873年に行われた地租改正のポイントは、ここで土地を私有化する為の権利である「地券」が発行された事です。ここはあなたの土地ですという権利書のようなものです。それまでは村全体から徴収していたお米ですが、今度はそれぞれの土地からお金を徴収するので、土地の権利者を決めないとお金が徴収できないので「土地の所有」が明確化しました。土地券を持っている人は、土地は自分のものという権利が発生しますが、税金を納める義務が出てきました。1643年に江戸幕府が出した「田畑永代売買禁止令」によって、農地の売買自体が禁止されていたのですが、これが解除されて土地売買が盛んになりました。

<中国の土地私有化>

話を戻して中国の不動産の税金をかけるという事は、中国も土地の私有化に向かっていると考えて良いと思います。日本の地租改正を見ても分かるように「土地は政府のものだけど、税金はしっかり払って下さいね」という事は成立しにくいのです。税金を支払う人は、それなりの権利を主張するので、政府は税金を支払っている人に対して「これは政府の土地・建物です」とは言えなくなると考えられます。日本でも地租改正の後に地主が納税額を増して「参政権」を得たように、中国においても地主は何らかの主張を行うのが当然と考えるようになると思います。

これは土地に限った話ではありません。中国では、ほとんどの大企業は国が保有していましたが、最近になって香港市場に国有企業が次々と上場して、株式が段階的に私有化されてきています。株主は、自分たちの権利を主張しますので、最大株主の中国政府とてそれを無視する訳にはいかないでしょう。株式は、最大株主が会社の決定を最終的に行う事が多いので、その他の株主の権利が見えにくくなってしまいます。土地の場合には、

<私有化された土地を保有する企業>

もっと話を進めていくと、土地が私有化されると私営企業の財産が今まで以上に保障される事があります。現代社会においては、企業価値は持っている固定資産に応じて決まると言っても過言ではありません。企業が解散した場合には、どれだけの土地や建物を持っているのかは非常に重要です。企業は、工場を作るにしても、サービスを提供するにしても、土地に建物を建てた上で物を作ったりサービスを提供します。

中国政府が土地の私有化を認めていくという事は、土地の所有者が中国政府から中国企業に移行していくことになるので、中国の私有企業の価値と、国家への影響力は大きく強まると考えて良いと思います。ここまで来ると、中国は社会主義市場経済という用語を使う事すら終了して、完全に資本主義の道を突き進んでいるように見えます。誰が国家に対して影響力を持っているかというのは、結局の所は「誰が土地・建物の保有者か」という事だと思います。
米国のリーマンショックの後で、特にここ1年ほどはオーストラリアドルと上海総合指数が同じような動きをするようになってきました。ここでは簡単なビジュアルのチャートだけで、分析と呼べるものではありません。しかし、ビジュアルの比較はYahooのサイト上で簡単に比較出来る事からお遊びとしても面白いと思いので、グラフを見ながらいろいろ遊んでみたいと思います。

最初にオーストラリアドル日本円と上海総合指数の1年チャートです。ビジュアルで見た形だと、ある程度の関係がありそうです。これだけ見ると、AUDJPYと上海総合指数(000001.SS)は、まるで一致して動いているように「見えなくも無い」という状況です。

ASDJPYと上海総合指数の関係【1年チャート】 AUDJPYと上海総合指数のサムネール画像


次のグラフでは、これを「オーストラリアドルUSD」と「上海総合指数」の1年チャートにすると、日本円の時と比較すると動きが揃っているように見えます。上海総合指数の上昇(中国の市場が上昇)するのにつられて、オーストラリアの資源が必要になり、オーストラリアドルがUSDに対して上昇しているのかもしれないと予想したくなります。ここだけ見ると、オーストラリアがまるで中国の経済成長を地理的な要因を含めて、恩恵を受けているように読み取ろうとする人も居るかもしれません。

ASDUSDと上海総合指数の関係【1年チャート】
ASDUSDと上海総合指数

上のグラフだけで考えると、中国、オーストラリアの関係が見えた!ような気持ちになってしまいがちですが、実際にオーストラリアドルが上昇しているのは、中国の経済成長が全ての要因であるように断言する事が出来ません。その理由が次のグラフから明らかになります。

次のグラフは、ASDUSDと、ニューヨークダウと、上海総合指数を示しています。実際には、「ASDUSDとニューヨークダウ」の方が「ASDUSDと上海総合指数」よりもずっと一致した動きを示している事が分かります。つまり、ここ1年チャートであれば、ニューヨークダウの上昇=オーストラリアドルの上昇は何か関係があったであろう事が分かります。少なくとも、上海総合指数よりは関係が深かったという事はグラフから読み取れます。
AUDUSDDOW
もしかすれば、オーストラリアドルの上昇と中国の経済成長とは何も関係なく、お金が余っていたので株式市場、商品市場にお金がどんどん流入して、ニューヨークダウが上昇して、シカゴなどの商品先物市場もどんどん値をあげて、その恩恵をオーストラリアが得ているという考え方も出来ます。アメリカでは、お金が余ったからニューヨークダウが上昇しているのでしょうか?

アメリカの現在の状況としては、低い金利で金を借りてでもニューヨークダウとか好調なオーストラリアドルに投資すれば儲かるような状況です。アメリカの企業は、景気が悪いどころか決算も好調な企業が多くて儲かっています。低金利で自国の通貨安と言えば、2007年の日本の状況に似ています。2007年当時の日本は、株価も若干回復気味にあって株価が15000円を超えて企業の業績も好調でした。儲かっていないのは、多額の債務を抱えるアメリカ政府でしょう。

この文章の結論を書くと、アメリカの陥っている状況は、恐らくは日本と同じように、お金を消費する場所が無いという事にありそうです。日本人の多くは、満足な公共設備と住宅があり、食べるものには困らない、その上に医療も充実しているという現在の生活に満足している事でしょう。米国でも満足に差こそあれど、基本的には食べるものや住宅は提供されています。このような状況で、1人あたりの消費の伸びはそれほど期待出来ず、新たな消費が行われれば、古い消費を削るような状況になっています。固定電話を辞めて携帯電話にするというような状況です。

企業業績は、アメリカ、日本においても国内消費が伸びて起こっているのではなくて、海外で稼ぎ出した収益になっています。先進国の多くの人は「現状に満足」していて、大きな消費をする必要がないのですね。貧困層が中間層になれば、消費というのは一気に上昇しますが、中間層が富裕層になっても、それほど食べるものが劇的に変化して、家が10倍にもなるのは考えにくいと思います。富裕層だからと、ノートパソコン5台も要らないでしょう。サブプライムローンでは、貧困層を中間層にローンを使って「引き上げたふり」をする事で、米国の旺盛な消費が実現出来ましたが、これは多くの問題がありました。

だから企業は海外で収益をあげて儲かっていればいいのですが、売りつける物がオーストラリアのように成長する国が確実に必要とする「資源」などであれば良いのですが、日本のように製品ばかりでは、相手の国が買ってくれるとは限らない所が難しいところだと思います。ただ、日本企業の業績が比較的良いところをみても、今後も日本、米国ともに企業が生き残っていく方法はあるのかなと思います。ただし、国内の空洞化のような状況は避けがたいですね。

今年の冬は中国の海南に行きたいと思っています。海南島は「中国のハワイ」と呼ばれていて、リゾート地として発達しています。ビザの問題があって海外に行くのが非常に難しい中国人の富裕層は、リゾート地として海南島を利用する事が多いようです。それで海南島の不動産が大幅に値上がりしたという報道もなされています。中国のハワイと言われる海南島は、もちろんハワイほど整備されていないと予想していますが、それでも近いうちに一度行ってみたい場所です。

海南島といえば、1999年には上海市場に海南航空が上場、2002年に香港市場に海口美蘭国際空港が上場しています。中国の空港として上場しているのは、北京空港と海口美蘭国際空港だけなんですね。以前に海南航空に乗った時(2006年9月ウルムチ-北京)には、中国の会社とは思えないぐらいに乗り心地が良くてびっくりしたのを覚えています。海口美蘭国際空港の株も保有していた事がありますが、ガンガン下がったので損失が出て売ってしまったのを覚えています。


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