ワーキングプアが発生する理由

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ワーキングプアが発生する理由のひとつにグローバル化があげられます。グローバル化に弱いのは、発展途上国と競わなければいけない状況に立たされる主に低所得の人々です。製造業などが賃金の安い海外に移転していくので、以前には工場労働者だった人たちがウェイトレスを始める事になり、結果として供給過剰でウェイトレスの時給も下げられます。こうして低所得者の収入が下落する圧力は更に高まります。これを強引に国が維持しようとすると、日本の企業が海外投資するお金などを欠く事になり、結果として国際競争力が失われるでしょう。

グローバル化というのは、専門性を持った人であっても安泰という訳ではありません。例えば、日本の公認会計士もやや危ないかもしれません。専門性は高い事は確かですが、会計基準が日本のものからIFRSになれば、外国の会計事務所も日本でビジネスを活発化させる事でしょう。そうすると供給が増加しますので、結果的には会計士の増加とともに、彼らの賃金が低下する方向に動く可能性があります。

ワーキングプアの多くが低学歴である事を理由として、学歴社会が悪いようなお話を展開しているウェブサイトなどがあります。日本の場合には必ずしも「学歴社会」と言える社会が形成されている訳ではありません。諸外国では、大卒でしか就けない職業であったとしても、日本では高校卒業で就職している場合も沢山あります。また、文学部なのに何故か全く関係が無い貿易会社に就職出来たりと、日本は大学よりも会社に人材育成の割合が偏るなどしています。日本の金持ちと言えば中小企業の社長ですが、これも東大ではなくて日大が多いなど学歴と金持ちが必ずしも一致するとも言い切れません。

しかしながら、低学歴に低所得者が多い事は確かな事実であり、簡単に代替の人材が集まるので、グローバル化に非常に弱いと考える事が出来ます。イギリスでLow workerと呼ばれるのは、時給10ドル程度で働くウェイトレスであったり、作業現場でその日の給料で働く土木作業員であったりします。これらの仕事は景気の影響を受けやすい上に代替が簡単に出来てしまうので、長く続ければ続けるほどグローバルの競争に巻き込まれて生活が苦しくなるという悪循環に陥ります。

こういった状況の中では、諦めずに教育を受ければ、自分が変わると信じて教育を受ける事が大事かと思います。長期的に自己投資を行うのは資金がかかるので、この資金をどう捻出するかというのが大きな課題になっています。多くの人は、学びたくても学べないという状況に陥っていますので、これはどうにかして解決する必要があります。社会に出てから学び出す費用を引き下げていく必要があるでしょう。この辺は、国家が国民を率いて国際競争力を保たないといけませんが、国もどちらの方向に向かうか迷っています。

しかも、高度な勉強を行っていく為には、大学が4年間もあるのと同じように長期間かけなければ学べない事が多いです。長時間をかけて1つの事を追及するというのは、30代になってしまってからでは非常に困難です。年をとってから学歴や専門性が無ければ、学歴や専門性が確立された他の人が自分の職を奪って昇進していく事になります。しかし、日本では学歴と職場の昇進との関係はそれほど明確ではありません。何故ならば、日本は終身雇用・年功序列が学歴よりも強く作用している為です。

若いうちに対策を打たなければ、手遅れになる可能性があります。20代のうちにやるべき事は、とりあえず方向性を決めて専門的な勉強を繰り広げる事だと思います。たとえお金が無くても、それをやらなければ30代、40代がより苦しくなっていく事は明らかです。人々は専門性にのみお金を費やすようになっており、それ以外の事でお金を支払う事は無くなっているからです。

日本の場合には、グローバル化とは言っても特殊な言語事情と、島国で人口の流動性が極めて少ない事によって、終身雇用と年功序列が通用しています。これがずっと維持できていけば問題ないのですが、あと数十年もこのような状況が続くとはとても思えません。1989年にベルリンの壁が崩壊して冷戦が終わり、それからグローバル化の流れが20年続いてきましたが、日本はその間「失われた20年」といわれて着ました。ベルリンの壁が崩壊したのと、バブルが崩壊したのは偶然なのでしょうか。

今後の日本の20年は、失われた20年から、更に失われる20年になる可能性があります。危機的な状況に陥っているのは日本だけとは限らず、先進国の全体がかなり厳しい状況に陥ると考えられます。グローバル化は国という概念を薄くしていき、むしろ企業であったり、都市であったりという概念を更に濃くしていく可能性があると思います。多国籍企業が強さを持って、発展途上国や先進国の概念よりも都市の発展が注目されるようになるでしょう。

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このブログ記事について

このページは、ヒロポンが2010年3月31日 06:49に書いたブログ記事です。

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