門倉貴史さんの書かれた書籍は幾つか持っていて、統計から経済を見て(使っている統計の数値が正確かどうかは別として)社会の様々な問題を捉えていく視点はとても面白いと思います。門倉さんが気に入っているという映画「アメリカンビューティ」のDVDも購入して見てみましたが、門倉さんの「幸せとは何か」という問いかけ(門倉さんは、そういう趣旨で書かれている書籍が多いと勝手に思っています)が良く伝わってくる映画でした。
さて、SAPIOという雑誌に「SEX格差」拡大で「中年童貞」が増殖中!という記事を書いていました。この本は、門倉さんのセックス格差社会 恋愛貧者 結婚難民はなぜ増えるのか? (宝島社新書)という書籍などから切り抜いたものかもしれないですね。セックス格差の是正に「ワークシェアリング」の導入を提唱しています。ワークシェアリングは、仕事と生活のバランスを取りながらチーム全体で生産性を引き上げるシステムで、働き方の多様化を可能にする方法とされています。
オランダなどで導入されており、失業率を下げる効果などが見られています。オランダの例では、企業の社会保障が整備されれば、パートタイムを許容する人の割合も増えるという事です。このオランダの例を見る限りでは、別に正社員じゃなくても、しっかりした社会保障が受けられるのであれば、低収入であっても構わないと思う人は多いのですね。
出会いの場に居るか、居ないかの重要さについては、発言小町の恋愛トピックなどを見ると、30歳を超えても出会いが無い女性が相談しており、良い男性を見つけられないという女性が実際には多い事に気が付きます。女性から見る男性像は、10代男性までは「かっこ良いから」という理由で付き合ったりセックスもする人も居るかもしれませんが、20代男性になると収入も見るようになり、30代男性になると収入がかなりの割合を占めると考えられます。
大学生などの時に付き合い始めて、社会人になってから結婚するカップルなどは、年収などが落ちても離婚の危険などはそうそう考えられません。そういった意味では、時間がにも精神的にも余裕があってじっくりと相手を見極める事が可能な学生時代に相手を選んでおくのは良い選択肢となりえます。学生時代から付き合いがあれば、お互いを金銭的以外の場所で支えあえますし、長期的に相手を見極める事が可能です。しかし、社会人になった時点で遠距離になってしまって泣く泣く別れるという事も十分に考えられます。
しかしながら、現実として運良くパートナーを学生時代に見つけられる人ばかりであるとは限りません。多くの人は社会人になってから会社の中で「社内恋愛」などを通じてパートナーを見つけてきました。最近では社内恋愛したくても、会社に若い人が少なくなってきているので、社外に恋愛の機会を求めざる得なくなってきています。そうすると、生活にある程度余裕がないと、社外の人と交わったり遊んだりする機会にめぐまれる事も少なくなってしまいます。
ビジネスを進める上でも、もちろん恋愛をはじめる上でも、社外との繋がりは非常に大事であるにも関わらず、会社で職業が安定しなければしないほど、こうした社外での活動を充実させる事がより一層難しくなるという欠点をはらんでいます。また、社会人になってから男性の収入目当てで結婚した女性などが、男性がリストラされて窮地に陥ると、離婚の選択肢を考え始めるなどの行動に出る場合もあります。
実は、こうした傾向は「子供を育てる上での本能的動き」と捉える事が出来ます。日本では、働き方の多様化や価値観の多様化がほとんど進んでいませんので、子供を育てる為には、男性側がある程度の収入を確保しなければなりません。女性が子供を支える為に男性の収入を頼らざる得ない状況となっています。キーポイントは、日本人の価値観、がっちりと固まった固定観念と、働き方の多様化が全く進まないという事です。
ユニクロがどうして業績が良いかと言えば、もちろん不景気によって安い衣料品が売れているという事もありますが、そのマネジメントの多様性が生産性を高めていると考えます。ユニクロのマネジメント方式では、個々の能力を最大限に発揮する事を目標の1つとしています。これはファーストリティリング社長の一勝九敗 (新潮文庫) にも書かれていますが、多くの若者は彼らの能力の半分も使い切っていないのです。画一的な腐ったマネジメントしか出来ない経営陣が大半の給料を奪った上に全く勉強もせずにサボっているからこういう事になるんですね。
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