2009年7月16日、NECが2000億円規模の資本増強を行う予定である事が分かりました。NECは、2009年3月期に2900億円もの連結純損失を計上しており、厳しい経営状況となっていました。東芝も先日6月に3200億円の資本増強を順調に行っており、NECも資本増強の好機と判断したものと見られています。
NECは、グローバル化に逆行して海外でのパソコン事業を完全に撤退しています。NECのパソコン販売台数は、年間250万台で国内シェアトップとなっています。しかし、海外ではフランス現地法人が40万台程度を組み立て出荷していましたが、これが2009年2月に停止、東南アジアやオーストラリアなどで年間10万台組み立て販売していたものは、2009年7月で停止される事が決まっています。
日本人は、販売店には高性能パソコンばかりが並んでいる状況であり、「性能が良ければ多少高くても買います」が、海外では性能がいくら良くても高いパソコンは買わないと考える人が多いようで、NECが苦戦する理由ともなっていいます。
2007年度のメーカー別出荷台数は、NEC20.5%、富士通19.3%、デル15.2%、東芝9.9%、日本HP7.7%、ソニー6.7%、レノボ4.9%(旧IBM)、その他15.8%となっています。日本でのパソコンシェアは、NEC、富士通、デルなどに続いて数社が乱立状態にあり、厳しい競争が繰り広げられている事が分かります。また、意外な事にパナソニックなどはパソコン分野では弱い事が分かります。
パソコンの出荷台数は、1998年700万台、1999年に1000万台を超えて、2000年には1400万台に達しました。しかし、その後の2001年からのパソコン出荷台数は、1200万台レベルで高止まりしており、2007年も1300万台に過ぎません。既に日本のパソコン市場は、既に飽和状態の中で競争を繰り広げている状況が見て取れます。
NECのパソコンは、水冷却を利用して静かな環境で作業できたり、パソコンの動作が機敏な事などでは優れていますが、価格が非常に高いです。価格が他社の2倍という製品もあり、価格面で考えた消費者は、他社のパソコンを選んでしまう傾向が加速しています。かつては高価で買い替えが難しかったパソコンが消耗品となって買い替えが加速した事によって、安いパソコンを求める動きは強まったと考えられます。
NECは、価格競争を意識してネットブックの格安パソコンであるLavie Lightを販売していますが、今まで海外他社の2倍ほどの値段でパソコンを販売してきたメーカーであるだけに、利益は薄いと考えられ、単にシェアを維持する事を主眼に置いているとの見方もあるほどです。
2009年度パーソナルコンピューター国内出荷実績
http://www.jeita.or.jp/japanese/stat/pc/2009/index.htm
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