グローバライゼーションと単純労働移動

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携帯などの電子機器メーカーは、デザインを行った上において、デザインに適する部品を集めてそれを工場で組み立てて出荷するという作業工程となっていました。メーカーとして重要なのは、部品の性能が高いか、低いかという事であり、組み立て工場自体は、多くの技術を必要とせずに出来る限りコストを抑えたい部分でもあります。こうした中で部品を作る会社、工場などがメーカーからの外注になるようになりました。

以前は1社のメーカーの下請けとして機能していた会社であっても、現在では複数者メーカーの下請けとなるケースが増加しています。それは例えばGMが破綻した場合に、今まで「GMの下請け」としてGMの一部として部品などを製造する部門として機能してきた会社(生産工場)は、連鎖破綻の危険があるからです。それを避ける為には、こうした下請けの会社は複数のメーカーと契約して、様々なメーカーの部品を作る必要があります。まず、部品を作る会社は、自分の会社の技術と合う製品を様々なメーカーと協力する必要が出てきました。

部品会社が複数のメーカーと協力するようになる事は、メーカーにとってもメリットある事でした。競争の中で数ヶ月に1回の新規機種の投入などが要求される中で、部品を外部から選択出来れば、選択肢がずっと広くなりメーカーの競争力にも繋がるからです。市場から「優れていて安いもの」だけを供給してもらい、常に最新の部品で勝負する事が出来ます。

また、組み立て工場自体も外注されるようになってきています。EMS(Electronics Manufacturing Service)企業と呼ばれる組み立て工場を専門にしている企業です。部品の発注などにおいてプロフェッショナルされており、最良の部品を選定しながら最安値で物を仕上げるという仕組みです。既にグローバルに展開する大規模化されたEMSも現れてきています。

EMSは、非常に単純な組み立て工場である為に、その競争力には限界があります。つまり、どんなに組み立て工場を極限まで単純化しても、人間が関わる以上は工場では一定の費用を計上しなくてはいけません。人件費を極限まで削るとしても、これ以上はどう行っても無理という段階まで競争が激化しています。こうした中においては、先進国から発展途上国に工場を同じ形態で移動していくしか方法はありません。

日本においては、派遣社員問題が引き起こす貧困というのが顕在化していますが、これはグローバル化に乗り遅れている日本で、雇用が保護されている証でもあります。通常は、日本のような国家が対外直接投資を更に高めて外国人の雇用を促進した場合には、失業率が高まるはずです。しかし、ここで日本の失業率が安定しているのは、日本が技術などの保護政策を強めている結果であると考えられます。

日本の戦略としては、高度な産業は日本において、簡単な産業を国外に発注するというやり方でした。しかし、海外においては非常に難しい業種であっても海外に発注する事が起こってきています。例えば、IT業界などがアメリカのシリコンバレーからインドのバンガロールなどに移るようになってきており、それがアメリカの失業率などを高める要因となっているとの指摘もあります。

優秀な人材が国内に確保出来なければ、国力を保つ事はおろか、企業の中核を国内に置いておくことすら難しい時代となっています。インドや中国では、豊富な人口を背景としながら、数多くの優秀な人材を輩出し続けています。世界がフラット化する中において、国籍に関係が無く「優秀な人材」と「そうでない人材」に強引に区分けされていきます。優秀な人材をホワイトカラー、そうで無い人を「工場作業員(ブルーカラー)」というように明確な区分が生まれてきました。

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このブログ記事について

このページは、ヒロポンが2009年6月29日 20:26に書いたブログ記事です。

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