日本の製鉄技術と経済への貢献

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インド系のミタルスチールは、2006年にヨーロッパ最大の鉄鋼メーカーであるアルセロールに敵対的な買収をしかけて、当初は難しいと見られていた買収を成功させました。鉄鋼生産世界第2位を誇っている日本の新日鉄は、この買収を契機として危機感が強まりました。特に2007年5月1日から三角合併が施行された事によって、外国企業が日本の子会社を通じて日本企業を買収する事がより簡単になりました。これは、日本企業を買収したいと考える米国企業からの要望が強かった為と考えられています。

日本では、今から100年以上前の官営八幡製鉄所が近代的な製鉄所としては初めてのものでした。製鉄技術はそれまでもあったようですが、宮崎駿さんの作品「もののけ姫」に見られたような「たたら」のような小型で旧式の製鉄所しかありませんでした。しかし、日本の近代化の為にはどうしても鉄が必要という事で、国家をあげて先進的な製鉄所が求められました。そこで、1994年に発生した日清戦争で当時の清朝から支払われた賠償金を基にして、欧州の技術(ドイツ)から技術輸入を行って、大規模な製鉄所を作られた事が新日鉄の前身であるとされています。

新日鉄の株価
インド系のミタルスチールがアルセロールを買収した事によって、新日鉄に対する注目度も高まりました。06年12月からは、特に1億株を超える売買高が続いており、売買高が東京市場の4分の1を占める事もありました。世界中の投資家が新日鉄に注目して売買を繰り広げていた事が分かります。

ミタルスチールが次に狙っているのは、空白となっている東アジアではないかとの推測もなされています。アジアには、世界第2位の新日鉄の他に、韓国のポスコ、5位の上海宝鋼集団があります。東アジアの日本、韓国、中国などは、株主の持ち合いなどを通じて、安定株主を増やす努力が行われています。

新日鉄など日本の製鉄メーカーは、高度な技術によって作成された鉄を日本車メーカーに対して供給しており、これが日本車の競争力を保つ要因ともなっています。NHKの報道番組によれば、新日鉄が持っている高張力鋼ハイテンという技術など、高度技術を海外に流出させない為に、自前の製鉄所は日本国内だけに絞って行ってきました。しかし、その従来の手法も転換しようとしています。新日鉄鉄鋼海外部長によれば「グローバル無き鉄鋼業は既にあり得ない」としています。

世界一の鉄鉱石の産出国ブラジルなどに新工場を建設するなどして、攻めの姿勢に転じています。鉄鉱石の算出が世界1位のブラジルに製鉄所を建設すれば、価格に依存せずに比較的安定した鉄鉱石の算出が見込めます。規模には規模で対抗していくという姿勢で、生産規模を拡大していけば、時価総額が上昇するので買収はより難しくなります。既にブラジル現地の技術者を日本に数十人単位で呼んで、新日鉄の技術の全てをブラジルの工場で使えるようにしていき、そこから欧州、米国市場を狙っていこうという戦略です。

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このページは、ヒロポンが2009年6月24日 20:01に書いたブログ記事です。

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