もはや今までに考えられないニューヨーク市場の下落を考えると、アメリカの金融危機の深刻さがわかります。アメリカ金融救済法案が7000億ドル(70兆円)で可決されて、ブッシュ大統領が署名して成立したにも関わらず、アメリカの金融危機は収まる気配を見せていません。アメリカの金利は既に2.0%まで下げており、財政政策、金融政策ともに限られた範囲でしか駒を動かせなくなってきています。その政策が「限られてしまった」という事実が株式市場に不安感を与えています。
欧州系の銀行も未だに発表していない損失を抱えているとされ、4日に4カ国首脳が集まって会議を開催しましたが、不発に終わってしまいました。この欧州における金融危機の打開策が見つからない事から、イギリスのロンドン市場も大幅に下落して、FT100種総合株価指数FTSEが過去3番目の下落率となる7391.1ポイント(7.85%安)の4589.2ポイントで引けました。これと同時にイギリスポンドも大きく売られる展開となっており、ポンドは円に対して175円を割る展開となっています。
10月10日には7カ国財務省、中央銀行総裁(G7)会議が開催されますが、ここで 強調して一気に利下げを行うことも考えられています。しかし、日本の利下げ幅は残すところが僅か0.5%であり、アメリカは残すところが2.0%です。余裕を持って利下げに応じられるのは欧州ぐらいのものであり、利下げがどれほど金融市場に好影響があるか分からない中においての利下げは、下手をすれば駒の無駄使いになりかねません。
利下げをしたところで、融資が受けやすくなるだけで、不良債権が消えて無くなるわけではありません。結局は、企業や銀行が抱えている不良債権を誰かが負担しなければいけないのですが、それを国が負担するには、もはや現実を超えたレベルの話になってきています。一部の企業が崩壊したからと言って、それに対して国民の税金をバンバン注ぎ込んで増税するのは、民主主義では認められている事ではありません。
一方で、誰も何もせずに企業をどんどん破綻に追い込めば、失業者の増加などの負の連鎖から世界恐慌に突入する可能性すらあります。こうなってしまったらば、ビルゲイツなどの大金持ちから金を一気に貰って国を立て直すしか方法が無いのかもしれません。お金を持たない人々に増税をかけてこれ以上暮らしが厳しくなれば、アメリカの消費も落ち込んで経済立ち直りにはより時間がかかる可能性があるからです。
コメントする