商業銀行と投資銀行の区別

| コメント(0) | トラックバック(0)
このエントリーをはてなブックマークに追加    




米国の金融危機のニュースを見ていると、頻繁に投資銀行業務という言葉が出てきます。日本人には投資銀行というのは、非常に分かりにくい言葉です。銀行なのか?証券会社なのか?一般人にとってみると、業務内容を説明するのも難しいと思います。しかし、ニュースを見る上でもここについての理解は不可欠ですので、商業銀行と投資銀行についてまとめてみました。投資銀行業務というのは、どちらかと言えば証券会社から派生したので、証券会社に近い意味合いがあります。しかし、銀行業務に近い業務を行う事からこうした名前になっています。

「商業銀行」というのは、本来自己資本比率というものを一定以上に保つ事が法律で義務付けられており、これは日本でもアメリカでも同様です。この「商業銀行」の自己資本比率が守られているかなどを監督するのがFRBの役割のひとつでした。もし、商業銀行の経営がピンチになった時には、商業銀行がFRBに融資をお願いする事も出来るようになっています。この仕組みによって、商業銀行は簡単には潰れないのです。

「商業銀行」の主なビジネスモデルは、顧客から預かった資金を企業などに融資する事によって利息を得る事です。貸し出しを行った融資先が破綻などして融資に焦げ付きが起こると、銀行は資金が回収できなくなり、危険な状況になります。これを防ぐ為にFRBが自己資本比率などを監視して、顧客の資産を守る仕組みになっていました。一般人が顧客となるので、本来の融資は慎重に行われなければなりません。

一方で、「投資銀行」に関して言えば、ゴールドマン、モルスタ、メリルリンチ、リーマンがいずれも「銀行」と名前が付いていますが、SECの監督下で自己資本比率の対象外になっています。しかし、FRBの監督下ではないので、ピンチになった時にでもFRBからの融資は期待出来ませんでした。お金を調達する事に関してもプロ中のプロである投資銀行の経営は順調だったので、融資を受ける必要は無いと誰もが考えていました。今回のサブプライム問題の金融危機までは・・・。

そもそも、投資銀行のビジネスモデルというのは、この自己資本比率に縛られない自由な環境の中で、金融に関係しているあらゆるビジネスを展開する事でした。儲かりそうな案件であれば、会社に出資したり、不動産に出資したり、証券化を試みて転売したり、M&Aを手がけるなど、様々な案件で活躍してきました。この投資銀行業務は市場の流動性を高める役割を担っていたとも言えます。

どうして、商業銀行と投資銀行という2つの銀行という名前が出来たかは、アメリカの歴史を見れば分かります。1933年の大恐慌時代に、顧客の資産保護などを目的として、銀行と証券を分離する「グラス・スティーガル法」が出来ました。これによってJPモルガンは商業銀行として、モルガン・スタンレーは証券会社として分離されました。しかし、証券会社の業務は多様化し始めて、資金調達や資金融資も行うようになりました。これが「投資銀行」などと呼ばれました。この実情に合わせる形で、1999年のGLB法(グラム・リーチ・ブライリー法)が制定され、今では銀行と証券はより一体化したものが認められるようになっています。

このエントリーをはてなブックマークに追加    







トラックバック(0)

トラックバックURL: http://www.chugoku-kabu.net/blog/mt-tb.cgi/49

コメントする



スポンサードリンク



スポンサードリンク



最近のブログ記事

アイテム

  • 恋愛
  • 手機
  • 放射性物質の汚染
  • ギリシャ国債
  • 骡马市
  • 大唐芙蓉元
  • 西安
  • 格差
  • 卜蜂国際
  • 貴族家系図
  • 貴族家計図
  • サラリーマンの小遣い
  • ニューヨークダウ
  • 中国株香港ハンセン指数

このブログ記事について

このページは、中国株ファンが2008年9月25日 20:35に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「就職が難しい中国の大学卒」です。

次のブログ記事は「米ゴールドマンとモルスタの銀行持ち株会社化」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。