中国において大学卒業生が就職を見つけるのは日本ほど易しく無さそうです。2007年の大学卒業生の数は、2007年の大卒者数は448万人であるのに対して、2008年7月の大学卒業者は559万人と報告されており、僅か1年間で100万人の大学卒業生が増えた事になります。いくら中国が10%近い成長を維持出来ているとしても、中国経済がこの100万人を1年間で吸収出来ない事は容易に想像出来ます。
このように新卒大学生が溢れかえると、需給のバランスが大きく崩れて、中国人新卒者に対する給与が下落する事になります。実際に、2005年頃から新卒に対する給与は毎年数%ずつ下落を示しているというデータもあります。こうした中で、中国255大学の重点大学を出た学生、一流大学を出た学生以外は、就職を探すこと自体が非常に困難になっています。しかも、都会において就職を探すのはよっぽど至難の業となっています。
私はイギリスに滞在していますが、そこで中国の大学を出た若者(修士課程か博士課程)の中国人に話を聞いてみました。大学時代に上位大学で真面目に頑張れば、就職は見つかるという事です。少し欠点があれば、それだけですぐにはねられてしまうそうです。そこで彼らのように親がリッチだと海外に来て知識を付ける事によって就職しやすくなります。彼らの両親のほとんどは、政府の地方高官か企業家のどちらかです。このような家庭でなければ、1年に200万円の学費と200万円の生活費を支払う事は難しいでしょう。
彼らがイギリスで支払う寮費は、一般的な寮で1ヶ月に400ポンド(8万円)程度です。中国の大学卒業生であれば1ヶ月に2000元(3万円)、大学院卒業生が貰える給料は1ヶ月に3000元(5万円)が良いところであり、寮費に支払う金額だけで1ヶ月の給料を超えています。イギリスで親のお金を使って十分にリッチな生活を楽しんだ彼らが帰国した後に直面する現実は非常に過酷なものと想像出来ます。
しかし、地方の政府高官などで上級クラスになれば、両親の紹介を使って比較的良い職場を簡単に見つける事が出来ます。例えば、給料のクラスが高い外交関係の仕事などがそれにあたります。子供を海外にどんどん留学させて英語をマスターさせて、大学院卒などを所得させた上で良いクラスで職場に配置します。このような方法を使うので、政府高官の子供は比較的簡単に仕事を見つけられるという事になり、リッチの子はリッチという状況が発生します。
また、企業であっても、募集をどこかに掲示したりする事なしに、内部で知り合いを紹介してつれて来るというやり方も一般化しています。働いている人が責任を持って連れてきた人であれば、きっと良い人材だろうと思われているからです。企業の採用担当者に数名ずつ枠があたえられて、その範囲の中で良い人材を連れてくるようなやり方は非常に一般的な方法です。このような枠に引っかかる為には、常に人間関係を意識しておかねばならず、中国は人間関係でビジネスが成り立つと言われているのもこの為でしょう。
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