欧州がグルジアの地域を重視する理由は、中央アジアの資源をパイプラインを通じてグルジアを通して黒海に繋ぐ事が出来るからです。ロシアを通さないパイプラインの構築は欧州にとって常に重要課題であり、グルジアはその為に非常に重要な地域に位置しています。中央アジアからロシアを通過させずに南方ルートで資源を運ぶ為には、黒海に港を持つグルジアとカスピ海が側に港を持つアゼルバイジャンが地理的に重要な地域となります。
ロシア軍は、グルジアの中で重要な石油などの輸出港となっているポチの占拠を続けています。アメリカ軍もポチに入る予定でしたが、ロシア軍が駐留しているので、ポチに入るのを取りやめました。8月に入ってからグルジアのポチを使うルートを含めて、中央アジアから欧州への石油輸送3ルート全てが停止する事態に陥っていました。しかし、カスピ海沿岸などで開発を手がける石油大手の英BPは8月26日にアゼルバイジャンからグルジア経由でトルコをつなぐBTCパイプライン(3ルートで最大で1日およそ100万バレル)は再開したと発表しています。
8月28日には、ロシアや中国も参加している上海協力機構(SCO)がタジキスタンの首都ドゥシャンベで首脳会議を開いています。ここでドゥシャンベ宣言が採択されましたが、この中ではロシア(メドベージェフ大統領が参加)が求めていた明確な支持表明は成されず、曖昧な表現に留まりました。中国から見ると、オリンピックが終了したばかりであり、西洋諸国からチベットやウイグル自治区の独立問題と同様に扱われるのを嫌ったとの見方があります。また、他の資源国も資源高などの恩恵を受けて経済成長する中で、現段階において主要消費国である欧州と問題を発生させるのは得策ではないと判断していると考えられます。
参考文献:カザフに見る中央アジア新パイプライン地政学
http://eneken.ieej.or.jp/data/pdf/1238.pdf
グルジアについて
地図上で見るとグルジアの国土は小さく見えますが、実際には日本の5分の1ほどの面積があります。人口は440万人(2007年国連人口基金)で、民族構成はグルジア人(70.1%)、アルメニア人(8.1%)ロシア(6.3%)、アゼル人(5.7%)(2005年CIS統計委員会)となっています。1991年4月9日に共和国独立宣言をして、翌年の1992年日本も国家として承認し、国交を確立しています。
外務省グルジア情報より
http://www.mofa.go.jp/Mofaj/area/georgia/data.html
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