増加する中国の高等教育卒業者

| コメント(0) | トラックバック(0)
このエントリーをはてなブックマークに追加    




大和総研の海外レポートで「大学は出たけれど」というタイトルで、中国の大学生が増え続けているという現状が紹介されていたので、この点について私も少し書いておきたいと思います。中国政府の方針もあって、中国の大学入学枠は拡大を続けてきました。現在でも大学に入ることは狭き門ではありますが、以前よりも大学に入ることは少しずつ容易になってきていると言います。

大和のレポートでは、2007年の大卒者数は448万人(日本は56万人)で、2008年7月の大学卒業者は559万人と報告されています。大和のレポートでは、これらの人々の失業率が20%に近い事から、中国にとって難しい問題になるとしています。しかし、それでも経済成長には絶対に若い労働力が必要不可欠である事を考えると、若くて優秀な人材を沢山輩出している事は、非常に頼もしく見えます。

日本と比較してみると、10倍もの高等教育を受けた人々が毎年社会に出て行く事になります。私も中国の若い(20-22)歳の学生と交流していますが、彼らの学問の水準は日本とほとんど変わらないレベルと言えます。むしろ日本の国立大のレベルで懸命に勉強している学生が多いので、優秀な学生の数は日本よりも多いとも考えられます。ほとんど全ての科目で、日本と同じレベルの勉強をしている人が、年間500万人以上卒業している事になります。そして、中国人にとって大学に行くことは非常に重要と思われているので、今後もこの数はしばらく増え続けると考えられます。

アメリカで見られるように、既に高等教育を受けた人々は、過剰な状況になりつつあります。高等教育を受けた事が、良い仕事や給料に直結しなくなってきているのです。そういった点では、今まではのんびりしていた大学教育にまで、経済競争が及んでいる事が分かります。大学は、社会で戦っていく為の教育を求められるようになってきており、学生側もその事を意識した学習を進める必要が出てきました。

これは、不景気になっている日本においても同様の現象が見られます。正社員になれば勝ち組と言われた時代は既に終わり、正社員であっても生活に困るほどの低賃金で働く事は当たり前になっています。その上に年功序列が思うように機能するとは限らなくなってきており、安い給料で将来が保証されないというような不安定な若者が増えて来ている事が事実です。大学を出る事は、給料の上昇に繋がって居ないわけです。更に極端な話をすると、高卒と学歴詐称して公務員の仕事を見つけるような嘘のような本当の話もあります。

中国では、大学を出たにも関わらず、賃金は2000元‐3000元前後と決して高くありません。このような点賃金は、企業と学生のミスマッチを生み出す原因となっています。更に言えば、以前は帰国すると「海亀」などともてはやされた海外留学は、今では一般化しすぎて、以前ほどの優位性を持たなくなっています。つまり、借金までして留学したにも関わらず、それを賃金によって取り返す事が非常に難しくなってきている事を示しています。

大和証券の株式市場レポート(海外)
http://www.dir.co.jp/research/report/global-mkt/china/08072801china.html


このエントリーをはてなブックマークに追加    







トラックバック(0)

トラックバックURL: http://www.chugoku-kabu.net/blog/mt-tb.cgi/7

コメントする



スポンサードリンク



スポンサードリンク



最近のブログ記事

アイテム

  • 恋愛
  • 手機
  • 放射性物質の汚染
  • ギリシャ国債
  • 骡马市
  • 大唐芙蓉元
  • 西安
  • 格差
  • 卜蜂国際
  • 貴族家系図
  • 貴族家計図
  • サラリーマンの小遣い
  • ニューヨークダウ
  • 中国株香港ハンセン指数

このブログ記事について

このページは、中国株ファンが2008年7月31日 22:35に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「中国のオンライン上に日本のアニメが氾濫」です。

次のブログ記事は「崖の上のポニョも中国のウェブに氾濫」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。