2008年07月26日

中国経済はバブルを生じるか

中国はバブルだと言われてきましたが、経済成長が持続的なものと分かってきてから、この言葉は聞かれなくなりました。日本のバブル崩壊の背景には、1985年9月22日のプラザ合意(ニューヨークプラザホテル)があると言われています。G5諸国と共同で為替介入の実施を発表します。ドル高によって双子の赤字に悩んでいたアメリカは、手先の日本に為替の切り上げを要求します。この1988年初め頃までの間に為替が急速に円高に傾いて240円から120と大幅な円高となりました。

このような状況では、当然ながら日本の輸出が打撃を受ける事が予想され、その為に好景気の中にありながら金融緩和措置がとられます。大幅な円高と金融緩和措置によって、国内に資本が向くようになりました。これが、地価の上昇、株価の上昇などをもたらして、バブル景気になった一因であると言われています。やはり、日本のバブル形成の背景には、アメリカの介入があったと見るべきかと思います。

中国経済を見ると、この為替に関して言えば、米ドルと香港ドルに対しては緩やかな上昇を続けており、逆にユーロに対して下落を続けています。中国がアメリカなどからの元高圧力に屈しない姿勢を見せているのは、日本がアメリカの要求を受け入れる形で急激な円高を行った事でバブルを形成してしまった事を教訓にしているものと思います。

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2008年07月25日

外国人と交流を上手になるには

日本では、日本人以外を見かける事が海外と比較すると極端に少ないので、日本人以外を意識する必要がほとんどありません。しかし、ロンドンなどでは特に様々な人種が入り乱れており、こういった環境においては、どのように外国人と交流すれば良いのかを良く考える必要があります。別の文化であったり、宗教であったりして、価値観が全く異なる人たちとの交流は、常に難しさがあります。

私は、現在のところは毎日毎日中国人だけに囲まれて中国語が日常会話で、それ以外が英語というような変な生活をしています。中国人に紛れて生活していると、中国人の考え方などが良く理解出来るメリットがある半面で、彼らの特徴も良く目につくようになってしまいます。例えば、食事をした後の汚さなどは、日本人では想像が付きません。また、お金があるにも関わらず、同じ洋服を3日以上も着る事は、日本人には理解しにくい感覚です。

中国人の若者の多くは、UKが初めての外国であり、そうした場合は必然的に自分の国の文化に染まりがちになってしまいます。様々な文化に適応するには、それなりの経験が必要になるという事は、フランス人の友人が教えてくれた事です。ただし、中国人の場合には、現地に溶け込まなくても中国人だけのネットワークを活用して現地に中国人社会を形成してしまうだけのパワーを持っています。何故ならば、世界の5分の1と言われる中国の人口の90%が漢民族だからです。このような事情から、漢民族であれば、漢民族同士であっても世界の6分の1の人と比較的コミュニケーションが容易とも言えます。

アジアでパワーを持っているのは、日本人、そしてそれに大陸系の中国人が加わってきています。中国が今までパワーを持った国と異なっているのは、やはり漢民族が最大派という事であると考えています。こういった点において、アメリカなどとは大きく異なっています。アメリカなどは、他民族国家とは言っても移民国家なので、民族独立などの話が出て来る事はほとんど考えられません。

中国の漢民族が世界に進出していく事に対して脅威と感じる人も多いと思います。そういった脅威に対して、欧米諸国などではチベット問題を取り上げるなどして、漢民族を牽制する動きがあります。漢民族がパワーを持つという事は、世界情勢が大きく変化するほどの威力を持っています。中国は、文化大革命などの大失敗を経ながら、いよいよこの巨大な国家を「経済成長」の基でまとめ上げる事に成功しています。

もし強引にも日本と比較しようとしたならば、国土面積、民族人口ともに日本の劣勢は明らかです。アジアでパワーを持つのは、日本では無くて中国だったと考える人が増える可能性もあります。何故なら、日本の国土面積と人口では限界があるからです。日本は、その中でどのように日本という国の地位を世界に示していくかを問われているのだと思います。この20年間の間で、日本の世界における地位は1位から30位ほどまで落ちたと言われています。日本人の自らもその事に薄々気がつき始めているのです。

海外に留学すると分かる事ですが、人気がある国とそうでない国があります。人気があるのは、経済的に優位な国であり、そうした国は世界の最先端を走ると思われています。例えば、フランスなどの欧米、米国などは留学先でも友達が出来易いのです。それに次いで日本人は男女共に人気があって、日本は世界でも存在感があると感じます。しかし、中国人は世界のイメージはそれほど良く無いので、今までは人気がありませんでした。それが、少しずつ変化を見せ初めています。

ただし、日本は中国と違う路線で攻めていく道は残っていると思います。日本には、例えば漫画などの世界に誇れる文化が形成されています。こういった文化と言うのは、戦後から50年近くかけて形成されてきたものであり、短期間に形成する事は不可能です。かつての貴族文化を現在まで引き継いで観光客を大量に呼び寄せているフランスと同じような路線で、日本も今までとは違った経済成長の路線を探る事が出来ると思います。観光産業や教育産業などが今後は日本を牽引していくものと思います。

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第一生命の中国レポート

2008年7月18日に第一生命経済研究所から出されている中国マクロ経済レポート「Asia Trends」を参考に引用しながら、現在の中国経済の状況について考えてみたいと思います。この第一生命研究所のレポートは、現在の中国のマクロ経済の現状について、大雑把な所はありながらも非常に良くまとまっていると思いました。時間の関係であまり詳しいところは見れませんが、大雑把なところだけ抜いてみます。以下で示される見解は、ヒロポンの見解であり、第一生命とは何ら関係ありませんので注意して下さい。

最初に注目すべきは、4ページにある消費者物価指数の上昇と、食品価格の上昇かと思います。物価の上昇は、中国の経済成長を同じくして上昇を続けてきましたが、食品価格が急激に上昇し始めたのは、2007年からであった事が分かります。特に肉類の上昇が顕著であり、漢民族が好んで食べるとされる豚肉の価格が最も上昇率が高く、2007年の上昇率は80%にも達しています。

次に注目すべきは、輸出の減速です。2001年頃から爆発的に伸びた輸出の伸びは、減速に向かっています。これが中国経済を減速に導くという考え方もありますが、国内消費が堅調なうちは経済の伸びは確保されると思います。国内消費が堅調な背景には、雇用が堅調な事にあります。このレポートにも出てきますが2008年1−6月期における都市部の新規就業者数は、+640万人と通年目標の64%となっています。

政策金利などのグラフについてですが、預金準備率だけが顕著に上昇している事が分かります。インフレが懸念される中でも、金利を上昇させる事に慎重な中国政府は、その代替手段として預金準備率に頼っている事が分かります。貸し出し抑制を行う事によって、インフレ要因となる物価上昇を抑えようと考えているようです。

為替動向についてですが、米ドルと香港ドルに対して元高が進んでいるにも関わらず、ユーロに対しては逆にユーロ高が継続してきている事が分かります。2005年7月21日にそれまでドルに固定されていた人民元の切り上げが行われました。それまでドルに固定されていた固定相場を廃止して、通貨バスケット制に似た形での変動相場を採用しています。そこから人民元は、香港ドルと米ドルに対して急速な値上がりを見せています。

http://group.dai-ichi-life.co.jp/dlri/asia/pdf/as0861.pdf

投稿者 hiropon : 03:52 | コメント (0) | トラックバック (3)

2008年07月23日

人を成績によって判断してよいものか

NHKの激流中国で、小皇帝の涙というタイトルで放送されていました。このビデオの中で、人口の多い中国では、ますます受験の競争が激しくなっており、それは小学校からの競争になっているという内容になっています。小学校の頃から勉強の圧力が高まり、勉強できない子とは遊ばないなど、小学校の高学年から「成績を人を判断する」という行為が発生する事を指摘しています。

私の小学校を思い出せば、生徒ではなくて、先生が生徒を「成績の良い子」と「成績が悪い子」で区別していたように思います。成績が良い子には、学級委員など様々な経験が「与えられ」て、子供たちもそれを支持するように仕向けられます。小学校の頃から「可能性がある人」と「可能性が無い人」に勝手に区別されるなんて、とんでもない話ですね。とんでもない事なのですが、先生によってこのようなやり方をする先生が居るのは事実でしょう。

成績が良い子と付き合いを持たなければ、成績が落ちてしまうという理由で、付き合う人間を考えるというのは、日本でも小学校高学年から始まる事でしょう。それは、日本でも中国でも同じ事だと思います。私の経験では、特に中学校では成績が同じもの同士で更に傾向が顕著になり、成績が良い人が良い人同士で集まるような事が顕著になります。成績を上げるには、そのような方法を取らざる得ないというのは、親が言わずとも子供たちが理解している事なのです。

そして、小学校の高学年に始まったその考え方は、大人になっても、一生続く事になる可能性もあります。大学がどこどこだから付き合う、学歴が高いから付き合う、職場が良いから付き合う、などと経済水準に合わせるような付き合い方を好むようになっていったりします。皆がそう考えるようになる事によって、世の中が更にその方向に向かうというようなスパイラルが発生すると思います。

子供たちの成績で分けられた班というのは、延長線上にあるのは、経済的な階級であると考える大人も少なくないと思います。国家によって最低限以上の教育が補償された中においては、皆が同じ教育を受ける権利を有しており、その中で同じような競争が起こるので、真っ向から戦っていくしか選択肢がなくなってきています。世界全体で教育水準が上昇して、教育の学歴になってきているので、誰にあっても学歴、職歴など見る状況が更に高まってしまっています。

正社員、派遣社員、フリーターなどと区別して、本来その人が持っている潜在能力などを隠している可能性もあります。ある意味で、この社会の構造の中でやり繰りしていくには、この社会に最も適応したレールの上に居るのが安全という考え方は一理あると思います。混乱した社会では、レールが確立しませんが、それを統一した社会にして統一した事は、現代の知恵であると思います。このような社会が実現された事によって、ある程度の平等と教育と雇用機会などが保たれるようになったと思います。一方で、それでも実現出来ない部分がまだあるという点やこのシステム自体にも負の部分がかなり多い事は見落とすべきではないと考えます。その点は、教育や企業の人材育成システムを改める事も必要と思います。

このテストや上部に従うようなスタイルの教育システムは、ある意味で高度経済成長のような時期にしか通用しないような気がします。そうした教育の欠陥は、日本が不景気から20年間も抜け出せなかった原因のような気もします。日本経済が傾く中でも、縦割り式が通されるので、上に立つ人間群の考え方に従うような方法しか取れなかったのです。上に立つ人間群は、自分たちの保身を優先して、自己の地位が保たれるように工夫して、本来の経済、企業立て直しを模索しようとはしません。上部がそのような事を行っているにも関わらず、それを指摘する人が不在になっています。

http://www.youtube.com/watch?v=JN492RplK10

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2008年07月21日

海外に出るのが難しい中国人

イギリスで(金持ちの)中国人の人たちと生活を共にしていて気がつくのは、海外に出るのが難しいと思う事です。彼らがイギリスに入国する為に積んでいるミニマムの資金は30万元(広州から)、36万元(山東省から)など、一般的な中国人の年収の数年分に相当する金額を積む必要があります。日本人には、ミニマムは特に設定されていないので、日本人がイギリスに長期滞在は比較的簡単(過去に比べると難しくなりましたが)になっています。

中国人の彼らの多くが、20代になるまで海外に出た経験がほとんどありませんでした。それでも20代の大学生、院生で海外に行けるようなリッチ層の子供はまだ良いです。中国におけるほとんどの若年層が海外に出る事が難しくなっています。私の周辺にいる(リッチな)中国人の若者たちにしても、イギリスが「初めての海外」になっています。だから、ほとんど海外経験が無いので、あまりに海外経験にしては幼稚な点が見られるような気がします。海外についての理解が薄く、外国人とのコミュニケーションが下手な人が多いように思えます。

日本人の学生などの若年層は、かなりの数がアルバイトをするなどして海外に出かけています。日本は、1つは日本人が海外に出る場合にビザなどの問題が少ないこと、2つ目は日本の物価が世界で最も高い水準になる事などがあり、海外に出かけるのは非常に簡単になりました。そういった事が、中国人はまだ行う事が出来ません。中国で海外に長期滞在が可能なのは、どうしても一部の富裕層に限られてしまうようです。

投稿者 hiropon : 07:09 | コメント (0) | トラックバック (0)