日本航空の経営破綻の後に、会長に指名されたのは、民主党と仲良しの稲盛和夫会長でした。確かに、これだけ大きなグループなのだから、経験豊かで才能溢れる人は必要でしょう。しかし、失礼を承知で申し上げると、稲盛会長は既に78歳になっておられます。私のおじいさんよりも年齢上な訳で、とても過酷な労働に耐えられるとは思えません。素晴らしい能力と経営者としての才覚がおありの事は認めますが、早く引退して余生に会社以外の楽しみを見つけて欲しいと思います。

ここが変だよ日本の営業を執筆された宋文洲さんのITmedia上のコラム「日本復活へのメッセージ」を読みました。グローバル化すると言っているにも関わらず、グローバルの事を何も分かっていない日本企業は、グローバルの流れがどんな方向に向かっているのかをもっと勉強した方が良いと思います。私も海外生活がアジアや欧米も含めて、既に4年以上になりますが、日本に戻りたいと言う気が起きません。日本では、個人がある能力も「組織が何とか」と言う理由で腐らせてしまうのです。

グローバル化すると叫ぶ会社が、排他的になって異なる考え方を受け入れなかったり、女性の管理職が少なかったり、年齢ばかりが重視されたり、馬鹿な「空気」が存在したり。ユニクロだって、世界に向けて女性の社員数を上昇させたり、障害者雇用などを表面上はいろいろな事を進めていますけど、社長の柳井さんは、60歳で引退すると言っていたものが、いつの間にか65歳になっていて、会社にしがみついています。欧州で見たユニクロのショップは、明らかに品質と価格が釣り合っておらず、全然魅力的ではありませんでした。欧州でのファーストファッション分野では、価格も品質もZARAの方がよっぽど良く見えているのは、私だけでは無いはずです。

日本は、財政赤字が地方と日本政府合わせて1000億円ほどになったと発表されており、慢性的な財政赤字国家となってしまいました。財政赤字が問題になっているギリシャと違って、財政赤字が1400兆円という貯蓄があると言われている国内で処理されているので、為替リスクが無いという点においても、ギリシャほど大きな問題ではないとの勘違いもあります。実際には、この財政赤字は相当な問題です。

日本における家計の貯蓄率は、バブル崩壊後の1990年頃からじわじわと低下して、2007年度には2.2%に低下してしまいました。日本人は貯蓄が大好きだと言われてきたのは昔の話で、それは単に団塊の世代が貯蓄出来るだけ景気が良かったという事でしか無かった訳です。団塊の世代が引退して、高齢化社会となっている今では、貯蓄をどんどん切り崩して老後の生活を過ごすという世帯は多いはずです。貯蓄を切り崩すのは、贅沢でも何でもなくて、単に生存の為の食費や生活費と考えると、景気の上昇に貢献するとも思えません。

トヨタの豊田章男社長が米国の公聴会で証言を行いました。英語はゆっくりで聞き取りやすいように言っていますが、1980年から1984年頃までアメリカでMBAを取って、その後に投資銀行で働いたという経歴から見ると、やや情けない英語に聞こえたのは私だけでは無かったでしょう。これだけ大企業の社長なのだから、流暢な英語ぐらい話せるようならどんなに説得力があったろうと思わずには居られません。



豊田章男氏は、トヨタの実質的な創業者である故豊田喜一郎氏の孫です。2005年に社長に就任した渡辺捷昭社長の後を次いで2009年6月に社長に就任しました。創業家の人物が社長になるのは豊田達郎氏以来、約14年ぶりでした。トヨタは、2000年から2008年で生産量は60%も増加しており、米国市場を中心とした業績は絶好調でした。

1995年に社長に就任した奥田碩(ひろし)相談役の時には、強力な"カイゼン"を打ち出していたにも関わらず、トヨタはそれほど大きな問題を出していませんでした。この頃までかなり保守的であったトヨタの風潮は、プリウスの販売やF1参戦など、新しい事を始めています。強いリーダーシップを発揮する一方で、労働者に残業を強いて管理を強めるなどの問題も発生していました。

この路線は、1998年から社長に就任した張富士夫氏に引き継がれました。2000年から強力な原価低減活動を行って、僅か3年間で主要部品のコストを約30%ほど削減したとされています。このような無理な経費削減は、2004年にはリコール問題へと発展しました。2005年6月には渡辺捷昭氏に社長が引き継がれました。この渡辺捷昭氏の時にトヨタは2007年に史上最高益を達成しますが、2008年は金融危機の影響でトヨタ損益開示以来初の赤字になり、社長を辞めて副会長へ昇格となりました。

このようなトヨタが問題の時期に担ぎ出されたのが、創業家出身の豊田章男氏であり、ある意味では歴代社長の「ケツを拭かされた」というべきでしょう。豊田社長は2009年3月末時点でトヨタ株を457万4000株保有しているが、これはわずか0.13%にすぎず、創業家全体でも僅か2%ほどの株式しか保有していません。今回のトヨタの問題は、豊田章男氏が社長に就任する前に既にあったと考えるべきでしょう。

リスクをいとわない経営スタイルというのは、自分の会社を心から愛する創業家にはなかなか出来るものではありません。一歩間違えばたちまち経営危機に陥るからです。しかし、創業者以外の人であれば、業績を優先して何でも出来ちゃうんですね。経済が良い状況では、経営者が誰であれ、経営を拡大すれば業績を拡大出来ます。しかし、いったん経済が悪くなれば、この拡大路線の問題が出てきます。

日本の国債は、みんなの貯蓄が1400兆円あって、ほとんど民間銀行が持っているから安全だ。自分の国民が自分の国の国際を買っているので、日本が破産する事はあり得ない。こんな頭の悪い議論をしている学者さんを沢山見かけます。実際には、自分の国で発行した国債を国民が購入したとしても、これは大きな問題になります。どういった問題かと言えば、流動性の問題です。

最初に借金をした時には、税収から利息を支払う事なんて簡単でした。しかし、借金が膨大に膨らんでくると、利息を支払っていたのでは、国の予算が回らなくなってしまうという事で、利息返済もしくは借金返済の為に借金を組む事になります。借金は雪だるま式に膨らんで行く事になります。どうして国民からの借金が雪だるま式に膨らんで問題かと言えば、税収の中から借金を返却する部分は「固定費用」という形で固定されるのです。

国の収入は決まっているので、支出の一部の用途が固定(借金返済になる)された場合には、使える支出はどんどん減っている事になるのです。実際には国民に借金しているとは言いながら、実は公共事業であったり、福祉事業などに使われる予算は、税収に対して少しずつ減っているのです。それを新たな国債発行を行ってしのいでいますが、新たな国債発行は返済を更に増やす事になるので、返済が膨らんだ事で、更に使えるお金が狭まるという悪循環を生み出します。

マクロ経済では、政府が金融政策と財政政策をバランス良く使って、経済を一定水準で成長させる事が良い事とされています。しかし、日本の場合には既にゼロ金利が長い間続いており、金融政策は機能しておらず、財政政策についても国債発行によって財政政策と言えるほど大規模に経済刺激に使えるお金というのは、政府にほとんど見つけられないと言えます。単なる予算を組むだけでも国債発行に頼らざる得ない状況ですから。

国債を発行すれば、するほどに国債として返却する費用が増えるので、返却の為に固定される国家予算というのは増えていきます。国債の返済を維持するためには、国債の返却は「絶対」なので、国債の返却以外の場所で国家予算を組まなくてはいけません。ただ、国債の返却額が増えると、その余力が小さくなっていくので、国家予算自体が縮小するのです。更に税収が大幅に落ち込んでいるので、ダブルパンチで国家予算の余力はほとんど無くなったと考えるべきでしょう。しかし!更に子供手当てなどという事で福祉政策(子供手当てや高齢者介護・年金など)が打ち出されて支出が増えるので、赤字国債の額は更に膨らんで、将来返済される額が更に増えます。そうすると、将来に国が管理出来るお金というのは、ほとんど残っていない、つまり借金を返して国債の価格を維持するだけの為に税金を取るという構図になるのは時間の問題です。

借金を返すのは、働いている若い人たちです。若い人たちよ、それでも日本で働くかい?!

もう、ここまできたら既に国内で解決するのは不可能と考えるべきでしょう。海外で国債を販売するという方法が言われる事がありますが、ギリシャのように3兆円程度を海外投資家に買って貰って解決するほど日本経済の規模は小さくありません。日本は世界で2、3位の経済大国ですので、日本で必要になる金額を調達出来る国は存在しないと考えるべきでしょう。

自滅への道を歩んでいる日本経済は、今後どうなるのでしょうか。
1月21日に中国統計局が発表した2009年のGDPは、33兆5353億元(約450兆円)と2000年と比較して3倍以上となったという事です。2000年以降の10年で3倍になっているという事で、2020年頃には中国のGDPが今の3倍の水準になっていてもおかしくないと言う事で、そうなれば世界は「米国と中国、そして欧州の3大勢力」となっていきそうです。3大勢力とは言っても、お互いに経済的な依存関係が成立しているので、それほど仲が悪くなる事はないと思います。

米国の経済が好調であった時に小泉政権が中国と仲が悪くなってしまって、日本企業の投資にも大きな影響が出た可能性があります。その時は米国依存で何とかなっていたので良かったのでしょうが、日本は中国に近いにも関わらず、地の利を活かしきれずに十分に中国に投資や関係を築いて来る事が出来ないで来ました。10年前には中国の経済規模は日本の3分の1しかありませんでしたので、その時に進出していればチャンスは幾らでもありました。しかし、現段階で中国に進出する事は、以前ほどのチャンスを期待する事は難しいと考えます。先行者が既に中国国内に大きな関係を持っており、今から参入したところで取れる利益というのは薄いと考えられます。そうは言っても、参入しないよりは参入した方が良い事は確かでしょう。
日本人の若者がこんな話をしていたとします。日本の若者A君:「中国は、こんなに好景気なのに就職難で大学を卒業しても仕事が見つからない人が多いんだって」日本の若者B君:「あら、日本のバブルの時代には探しさえすれば簡単に就職が見つかったのに、今の中国は大変だねぇ」という声が聞こえてきます。実際には、中国の大学生の就職難が日本の雇用状況にも大きな影響を与えています。隣の中国の大学生の就職難は、日本の大学生の就職難にも直結するようになってきているのです。

先ず、ここ数年で中国で500万人以上が大学卒業生として就職を探すようになっています。日本は60万人程度なので、およそ8倍が就職を探している事になります。しかし、実際に大学生が探しているホワイトカラーの職業は、上海にすらそれほど多くなく、ホワイトカラーの仕事は「奪い合い」の状況です。日本の大学生がエリートでも何でも無くなったように、中国の大学生もエリートでも何でもありません。結果として、就職率は60%前後であると言われています。希望する職業に就ける人などほんの一握りという事でしょう。とりあえず大学院に行くという事で、大学院生までも爆発的に増加しています。

2008年に上海環球金融中心がオープンしました。北京オリンピック以後の世界金融危機と重なった事によって、ビルの入居率が50%を下回るような危機的な状況となりましたが、今では少しずつ入居率が上昇してきているとういう事です。中国政府が「上海を世界の金融センター」にしていくという方向性を持っており、その一環として重要な役割を担っていくものと期待できます。

1997年に着工された上海環球金融中心ですが、アジア通貨危機、SARS、日中の関係悪化などがあって、工事が5年間も中断したという事です。この為に2001年完成予定だったものが2008年になりました。この10年間の上海の変化は凄まじいものがあり、森稔社長も「2000年以前に自転車だらけだったものが自動車だらけになった」と表現しているほどです。上海の地価もこの間に数十倍に価格が上昇しています。

中国では、2010年1月8日に中国証券監督管理委員会から空売りや株価指数先物も承認されています。これによって、上海と香港市場の裁定取引が可能になり、上海市場と香港市場で問題にされてきた価格差が無くなる可能性が強くなります。このように、上海市場は少しずつ国際的な市場として成長を初めているようです。

先日、2009年11月に中国国際航空で北京からロンドンに行く機会がありました。その時の写真をアップロードしておけたらと思います。乗り込んだ機体は、中国国際航空の北京-ロンドン間で運用されているAIRBUS A330-200です。この機体は、2つのエンジンで250名ほどの人数を搭乗させられるように出来ています。機体自体は1997年に初飛行したものなのでそれほど新しい型でもありませんが、エコノミークラスの前にもちゃんと使えるモニターが付いているなど、内装はまずまずでした。

食事などは、さすがにあまり良いものではありませんでしたが、以前と比較すると「他の航空会社との差が随分と縮まった!」という気がしました。価格で言えば、中国国際航空は日本-北京などは激安で1万5千円で往復切符を販売しています。最近では、羽田から北京に国際線を飛ばす事でも話題になりました。日航なんて、この価格の3-4倍出さないと買えませんが、買い適度の差は縮まりつつあります。

ほんの少し前までは、日本の航空会社はとても快適!と信じていたんですけど、2009年8月頃に久しぶりに日系のANAでロンドン-東京に乗った時には「失望」してしまいました。サービスは期待したほどでもなかったですし、食事だって中国国際航空と大した差があるものが出てきた訳ではありませんでした。価格などの満足度で言ったら、中国国際航空の方が随分良いと感じたほどです。日系はサービスが良いという定評は過去の話かもしれませんね。

日航も新しく社長を入れ替えて、民主党の方針に従って日航を作り直そうとしていますが、海外からの出資を拒否しているようでは駄目だと思います。もう、根本的に何か間違えた方向に行っている可能性がありますので、何か重大な事が起こる前に、早く外国でもどこでもいいので支援を素直に受け入れて、組織全体を変えるようなやり方を取らないと、もっと酷い事が起こるかもしれませんよ。

中国国際航空

中国国際航空1 中国国際航空2

中国の会計チャート表示ソフトとして公開されているファイナンシャルレポーターを使って、0753中国国際航空のチャートを表示してみました。このソフトは非常に面白いソフトではありますが、果たしてこの財務データーは何処から取ってきているんでしょうね。生成したチャートやグラフは自分のものとして使えるというように規約に書いてますので、適当に0753中国国際航空で参考になりそうな貼り付けておきます。今回は、初めてこういう形式をやるので、試しという事で、詳しい説明などは省略します。

最近のヒロポンのスタンスとしては、中国株におけるファンダメンタル分析の意義を疑いはじめています。もちろん、やばそうな会社をスクリーニングにかける点においてはある程度の効果はあるかもしれないですが、実際に会計がどれだけ操作されているか分からないという事もあって、内部事情でも知らない限りはギャンブルとあまり大差が無いと思うようになってきました。せっかく株式市場にお金を投入しているのに夢が無い話に聞こえちゃうかもしれませんね。

こうした、ファンダメンタルに懐疑的で、テクニカルの方が好きな方の為に、ヒロポンが「Znooya Project」と題して、香港市場をテクニカル側からシグナルを出すスクリプトを公開しました。これは、Ninjyaというソフトウェアに対して、Znooyaで開発したスクリプトを入れる事で、香港市場の売買タイミングを提供するというものです。シンプルなスクリプトで、シンプルな売買シグナルを提供する事を目標としており、売買タイミングの参考にする事を目指しています。同時にファンダメンタル分析を目指す人のサイトとして、新しく中国株のファンダメンタルに特化したサイトを出していこうと思います。
中国国際航空のバランスシート

損益計算書

酸化アルミニウムの世界最大手とされているロシア企業の「ユナイテッド・カンパニー・ルサール」は、1月27日に中国香港市場に上場する事を発表しました。上場が実現すれば、ロシア企業が初めて中国の株式市場を通じて資金を調達する事になります。1月22日に公募価格を決定するとされていますが、現在発表されている公募価格の仮条件は、9.10-12.50香港ドルとなっています。市場で流通させる割り当て株は16億1029万株としており、約200億香港ドルが調達される見込みとなっています。

このUCルサールは、事業を多角化させてきた事によって、07年こそ28億600万ドルの黒字を出していましたが、金融危機後の08年は59億8400万米ドルの赤字、09年上半期も8億6800万米ドルの赤字と業績は低迷していました。また、総額で170億ドル(1兆6千億円)の負債があるとされています。


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